ひと 本 『アヒルと鴨のコインロッカー』
『どうしてそんなおかしな設定を思いつくんだとか、よくいわれるんです。だけど、僕にとっては別におかしな話じゃないんですよ。それどころか、リアリティーを求めているんです』
'03年もっともミステリー界を沸かせた男、その小説作法とは?
『僕は大江さんの小説を音読したことがあるんですけれど、楽器を演奏するみたいに文章がぐねぐねしているんですね。小説って、きっとその文章を読んでいるだけで幸せというところがあるものだと思います。そうでなければ映像にしてしまえばいいんであって。読者としてそうなので、自分の小説もそのようになればいいなあと。』
INTERVIEW 伊坂幸太郎 「アヒルと鴨のコインロッカー」
「僕はリスクのない犯罪に嫌悪を感じる。だからこそ、そこに興味がある。『重力ピエロ』の連続レイプ犯もそうですが今回のペット殺しも、リスクのない犯罪=悪という形をとりました」