2004/06/25

本格ミステリこれがベストだ!2004

東京創元社



本格ミステリこれがベストだ


執筆の現場から 12pのインタビュー



『「これを納得させたい」というために、伏線を張るんです。でも、僕は読者としてはどんどん読み進めちゃうほうで、「ここに一行書いてありました」というのでは納得できなかったんですよね。記憶に残ってないし、書いていたと言われても、って。だから印象づけるエピソードを前に振っておいた方が潔いと、読者としておもっていました。だから書くときには印象に残る言葉を語らせておくとか、エピソードを逆算で足します。伏線は覚えていてもらいたし、それが快感にもつながるのではないか。それで「バレバレだよね」と言われるのは、まあしょうがないかと。』


2004/06/23

オール讀物 2004/7

日本推理作家協会賞短編部門『死神の精度』受賞の言葉




『短編ミステリーの書き方は、長編以上に分からず、いつも試行錯誤しながら書いていますので、その短編で評価していただけたというのは、本当に励みになります。急に特別なことができるわけでもないのですが、それでも、もう少し小説を書いてみよう、とそういう気持ちになれました。』


小説現代 2004/7

次代を担う新実力派作家対談 伊坂幸太郎×熊谷達也




『伊坂さんの作品の根底には「世の中には許せる悪と許せない悪がある」という思いが強くあるよね。万引きしたり放火したりしている連中が愛すべきキャラクターとして出てきて、そんな彼らが本当の悪は許すなとメッセージを発している。僕もこれには共感するんです。世の中には法律とは別に、みんなが皮膚感覚として持っている善悪の観念がある。それが伊坂さんの作品にはさりげなく
盛り込まれている。』


2004/06/21

スポーツ報知 2004/6/20

BOOK セレクト 『チルドレン』




『僕らはドーベルマン的なテーマを、ドーベルマンの姿のままで熱く語られると耳をふさいでしまう。だから、柴犬を装って迫っていく。これは作家としての戦略ではなく、感覚として僕らが生きてきた時代に合うものなんです。』


2004/06/11

ミステリーズ! 2004/JUNE vol.5

吉川英治文学新人賞『アヒルと鴨のコインロッカー』受賞の言葉




『様々な人の力を借りて、本を送り出すことができました。いつかお礼をしないといけないなあ、と思っていたのですが、今回、意図せず、こういう大きな賞をいただけたことで、「これがお礼のかわり、ということでいいのかな」と考えている今日この頃です。』


2004/06/01

PS 2004/7

No Book No Life 作家 伊坂幸太郎



“作家になろう”と思った19才のときについて


「大学1年のとき、自分だけの“特別あつらえの人生”があるんじゃないかなと勝手に思っていました。その実現には作家しかないと。そのチャンスをただ待っていても仕方がないと思い、小説をこっそり書き始めました。それでも書くと発表したくなり、雑誌に応募していました。そのころは、箸にも棒にも引っかかりませんでしたが(笑)」