2005/11/30

作家になる技術

扶桑社文庫



作家になる技術



『小説を書くことは、山登りと一緒ですごく辛いんです。でも、苦しみながらも頂上が見えてきた時の快感ってあると思うんですよね。しかも登山と違って、書いた小説を自分で何度も読むことができる。僕は自分が書いた小説を自分で読んでる時がいちばん楽しいんですね。そしてもちろん、頑張って完成させた物語を読者の方に読んでもらえるのも幸せです。』


2005/11/16

IN・POCKET 2005/11

伊坂幸太郎が語る 最新作『魔王』!



「小説だからできること」へのこだわりについて


“「僕がこう思った」「彼がそのまま、そう言った」という「腹話術」は、映画など他のジャンルでは表現しにくいと思ったんです。小説だと「僕が思ったら、同じことをしゃべった」というのは表現しやすいんじゃないかな、この「腹話術」は、
と考えていました。「魔王」のラストで、宮沢賢治の詩が読まれるシーンも、映像や台詞で声になったり、宮沢賢治の詩が字幕で出てきても、興ざめすると思うんです。映画でもなく、漫画でもなく、小説だから面白くできる、そんな物語を書く、という気概は持っていようと思っているんです。”



2005/11/14

読売新聞 2005/11/14



デビュー6年目。この作品に着手したころ、読者の求めているものが見えない迷いがあったという。


「いっそのこと、どんでん返しや爽快感など今まで評価されてきたものを取り払い、自分の好きなものだけ書いてみようと思ったんです」





読売新聞 2005/11/14

2005/11/12

野性時代 2005/12 vol.25

青春文学としての自作を語る 『魔王』




『もともと僕は、大きなものに馬鹿馬鹿しくも立ち向かう話が好きなんですよ。読む側としても、書く側としても。「どうせやったって変わらない」というのは、現実では仕方なく受け入れざるを得ないこともありますが(笑)、物語のなかでも、そういう白けた雰囲気が漂っているのは苦手なんです。だから世界にきちんと接続しているものや、理不尽に立ち向かう姿をかいてゆきたいんですよね。』